これはフィクションです

32歳。男性。自営業。独身。

アーティスト意識と仕事意識

「お金がもらえるから」という理由だけではなく「自分がやりたいから」という理由で仕事をしている人には分かると思うのですが、自分でつくり出す仕事にはアーティストとしての側面と、ビジネス、仕事としての側面が混在していると思います。



アーティスト意識と仕事意識

アーティスト意識とは、

 

「誰も評価してくれなくても、自分がおもしろい!と思うものが良い作品」

というものだと思っていて、

 

仕事意識は、

「お客さんが評価してくれたものが良い作品」という考え方。

 

モノの最終的な価値を決める評価者が自分であるか人であるかの違いです。

 

 

 

アートがやりたいのか?仕事がしたいのか?

アートと仕事、どちらも必要な意識です。決めておくべきなのは自分がアートとしてやりたいのか、それとも仕事としてやりたいのかです。



例えば僕ならこのブログ。これを書いているのはアートなのか、人に「いいね!」と思ってもらいたいのか。





そもそも僕が文章を書き始めたのは自分の思考の整理のためでした。それを最初の起業をきっかけにブログで書くことにしたのです。なのでブログにしたばかりの頃は人に「自分のために書いてます」と言っていました。



しかし最近は、リアクションが気になってしょうがないですね。Facebookでいいね!が少なかったりコメントがもらえなかったりすると(´・ω・`)ってなります。

これはライターになったから変わった意識ではなくて、1度目の起業が失敗してニートになってフリーターになり、そこから「もう1回なんかやろう」と火が付いて、今までの自分の仕事への姿勢を反省した時に変わった部分です。



最初に起業した頃は、アーティスト意識が強かったんですよね。アーティスト意識9割の仕事意識は1割ぐらい。客なんてどうでもいいと思ってました。人のために自分を殺すなんて最悪で、大事なのは自分がその仕事を心からやりたいと思っているかどうか。そういう仕事でなければ起業した意味がない。しかし、そんなグラデーションの意識でやっていたらほとんど売れませんでしたので廃業になった訳です。



そこを振り返って、やはり強すぎるアーティスト意識がよくなかった。そもそも仕事はお客さんがいるから成立するものであるという意識、仕事意識を強く持つべきだったと反省しました。それで次に始める仕事は「顧客第一」の意識でやろうと決めたのです。



昔は顧客第一、お客さんのために仕事をするのだ!と言われると自己犠牲を求められている気がして嫌でした。だから僕は自分のために仕事をするのだと言っていました。でもお客さんのために仕事をするということは自己犠牲ではないことが分かったのです。



会社を辞めてまでやりたい仕事には想いがあると思います。

「目の前に苦しんでいる人がいる。でもこの人を助けるサービスは世の中にない。ならば自分がつくろう」的な想いが。



この場合、お客さんというのは「自分が笑顔にしたい人」です。気持ちの土台には自分のエゴがある。そういうお客さんのために仕事をすることは決して自己犠牲ではなくて、むしろ自分の想いを大事にすることである。顧客第一でも「自分のため」と「人のため」が共存できると気づいたのです。

 

 

 

まとめ

 

アーティストの意識と仕事としての意識、どちらも必要なのは間違いない。



考えるべきは自分のやっていることに関してどちらの方向でやっていきたいと思うのか?現在どういう意識のグラデーションでやっているのか?



そしてバランス。顧客に合わせられるところと絶対に譲れないアーティストな部分。それを明確にすること。なぜならそれがサービスの個性、理念になるから。



自分がやりたいだけの想いは理念や志とは言えなくて、自分の想いとお客さんである人への想い、社会に対してどういう貢献をするか。色んな角度から見てビシッと矛盾なく筋が通るのが本当の理念なんだろうなぁと思います。そういうことで僕も引き続き追求して参ります。