これはフィクションです

32歳。男性。自営業。独身。

2020年11月13日18時15分

2020年のテーマのひとつがこれだった↓

 

「お荷物になる人間を抱えない。自分よりレベルの低い人間の世話をしない。他人の教育している暇があったら自分の力量をあげる」

 

これをこの数年、どうしてもやってしまいがちだった。これのせいで自分のうだつが上がらないのだということは気づいていたのに。

 

 

今年のはじめ、それでもお荷物を抱え込もうとしている自分に気が付いて猛烈に腹がたった。



おまえはまだ分かっていないのか。その無駄な優しさがおまえをダメにしている。下の人間の面倒を見ることで自分の承認欲求を満たすのをやめろ。自分が大きくなることでしかおまえが本当に満たされることはない。

 

 

あんなに自分に怒りが湧いたのは久しぶりだった。

 

たぶんダメだと気がつきながら、それでもお荷物を抱えてしまう自分への数年分の怒りだったのだろう。

 

結局、それでお荷物を抱えるのはやめて、それから今年はずっとシビアに人を選べた。




仕事で採用の募集をすると毎回多くの人が集まったが、ほとんどを切った。

 

最初から身内に入れず、一度試しをする。試しで基準に達しなければ例外なく切る。



試しを通過したとしても、最初の仕事でミスをすればこれも切る。

 

最初に仕事を渡す前に面談をして話しているので情は湧いているが、無視して切る。

 

 

それぞれ悪気があってミスしたのではない。どうしようもない理由があったのは分かる。しかし、切る。

 

 

 

結果、仕事は進んだ。自分の力がどれだけかも確認できた。

 

逆に他人への信頼はより失った。事実として、1年間、俺の試しに耐え抜いたタフな連中もそろったのだが、どうしても他人を見ると不安の方が先に出る。

 

来年は自分でがんばるよりも、他人の力を引き出す方が主題になるだろう。「自分がひとりでどこまでできるか?」は来年いったんよい。

 

 

 

俺の価値観として、忠誠心や義侠心を持った人間などひとりもおらず、全員が裏切り者だ。そのつもりで最初から接しろ。

 

 

と思っているのだが、裏切りをする理由を与えているのはこちら側なのだよな。

 

きちんとした関係を築き、こちらが与えたい報酬ではなく、向こうが欲しい報酬を与える。そうしていれば残る人間は残る。

 

 

2021年のテーマは、そういう自分、他人が支える価値がある自分であることだな。