これはフィクションです

32歳。男性。自営業。独身。

2021年12月24日午前3時13分

今月から職場に新人が入ってきました。

仕事ぶりは申し分なく、むしろがんばりすぎの感があり、このペースだと長く持たなそうだったので「もうちょっと出力を落としていいです」と言おうと思ってやめた。

 

自分がお客の求めるレベルに合わせたり、今後長くやることを考えたりで自分の力の出し具合を調節できるようになったのは、1年間はりきって全力でやった後だしな、と気づいたため。



最初に180%出してから徐々に80%に落ち着いていくもので、いきなり80%に絞るものではないのだろう。ので好きにやったらいいです。

 

「自分の力を思う存分に振いたい」という気持ちもあるでしょう。良いことです。水を差さないほうがいい。本人が消化不良でストレスになるだけ。

 

「経験者である今の自分のレベルを新人に求めない」

普通のことのようで出来ている人間は少ない。会社員のころ、異動先の部署で俺の初月の成績が職員最下位なのを上司たちが問題にしてて笑った。当たり前だろ。俺は知らない部署に急に来たんだぞ。腹立たしい思い出。



そろそろ新人に職場や業務についての感想を聞いてみてもよい。うちの職場は発足当時から同じメンツで回しているので新人のフレッシュな意見は大事。

 

今のメンツは質がいいので助かる。仕事の連絡や相談は全部チャットだが、みんな言語能力が高いので複雑な相談でもスッと分かる内容だ。アホな奴のメールは何言ってんだか分からんのでだるい。たいてい主語がない。誰が?何が?

 

メンツそれぞれの特性のバランスもいい。

冷静で全体と先を見通している頭のいいやつ。

不器用で職人気質の得意分野特化のやつ。

頭よく知識もありながらお客の感情に寄り添えるハリブリッドなやつ。

そして意欲の高い元気な新人。

 

いいチームだ。キャラ構成に隙がない。

 

2年前の今ごろは「抱えている業務量が致死量だが任せられる人間がいない」と有識者に相談したものだが。物理的に追い込まれて過ごす2年という年月は偉大である。



他人のチームに属するのは嫌いだが、自分のチームを持つのは好きだ。

 

チーム編成は少数精鋭がいい。これは昔からそう。友だち6、7人のグループより2、3人のまとまりの方がいい。6、7人になると自分から見た時に60点の、別にいなくてもいいやつが存在してこれがダメなのだな。無駄として省きたくなってしまう。大人数で平均60点の集団より少人数で平均80点の集団を率いるほうが楽しいし名誉だ。60点のやつと人生において関わりがあると思われたくない。不名誉だ。

 

少数の鍛え抜かれた集団を率いて、大勢のふわふわした集団を弾丸のように貫いていきたいイメージがある。