「競合対策はどうしますか?」
事業をしていると銀行や投資家に聞かれる質問です。
彼らと問答をするなかで(そもそも考えている競合の概念が違うな)と感じるので、自分が考えている「競合」について書きます。
事業における競合対策の一般的なイメージは、顧客の前に、
「自社商品」 「B社商品」 「C社商品」
と、自社の商品と同じような商品が並んでいる状態だと思います。
なのでそのなかから顧客に自社商品を選んでもらうために「差別化」「USP」という話が出てきます。
しかし事業をやるなかで思ったのは、このように顧客の前に横並びで同一の商品が並ぶことは稀で、ほとんどの場合はそうではないということです。
横並びにならない理由として、
・顧客は自分の本当の課題を理解しておらず、ゆえに自分が欲しいものを知らない。
・顧客は受け身。自分から商品についての情報を集めない。
があります。よってそもそも顧客は、自分の商品とB社商品、C社商品がこの世にあることを知りません。
なので顧客が、市場に存在しているすべての商品を知っている、という状態はほぼありえません。前提が違っているので取るべき競合対策も異なってきます。やるべきは差別化ではない。
この状況における競合対策は、B社C社よりも先に顧客に商品を売り込むことです。発信をして顧客に情報を届ける。
発信のポイントは「顧客が受け身である」こと。顧客が受け身の状態でも情報が届くよう設計する。
「顧客がだらだらTwitter見てたら、タイムラインに商品の情報が流れてくる」
それぐらいがいいです。
「ネットで検索する」はかなり主体的な行動だと考えています。検索するにはワードを自分で考えられる必要があるので、自分の課題を理解し、必要なものが分かっている顧客しかできません。