「あ、この人死んだな」
Facebookを見ているとそういう投稿に出会うときがある。
なにかに挑戦し失敗。へこたれて、挑戦をやめる。
「家族との暮らし、日々の幸せを大事にして生きていきます」
てきなことを言い出す。
人としての幸せのはじまり。そして、男としての死。
みんな一度の失敗で死んでしまうからつまらん。そこから立ち上がってからが本番だぞ。
まあ、引き返せるなら引き返したほうがいい部分もある。
突き進んだところで、なにかが得られる保証があるわけでもなし。
俺はもう引き返せないところまで来てしまったので、このまま進んで途上で死にます。
やはり引き返すなら、最初の失敗のときだな。
俺だったら23歳のとき。あそこが逃げ出す絶好の機会だった。
逃げてもいいと自分でも思っていたが、結局そうはならなかった。
なにか、とてつもなく大きなものの力で引き戻された。そして戻ることを自分で選んだ。
人の一生には、そういうものがあるね。みなさんは知らないかもしれないが。
定められたこと。人生は自由に思えて、実は決められていること。業。呪い。宿命。
そこから逃げ出すこともできる。与えられた選択肢を拒否することができる。
しかし、それが自由だということではないのだな、これが。
定められた運命に従うことを、自分の意志で選択する。
運命を受け入れ、しかし自分の意志でここに立っているのだと思えることが、本当の自由だと俺は思うね。